多汗症とワキガは異なる状態

多汗症とワキガは異なる状態ですが、関連性を持つことがあります。ここで、それぞれの状態とその関連性について解説します。

多汗症とは
多汗症は、体温調節のため以上に汗をかく状態を指し、主にエクリン腺からの汗の過剰な分泌によって引き起こされます。エクリン腺は体のほぼ全域に分布しており、主に体温調節を目的とした水っぽい汗を分泌します。多汗症はストレスや緊張、遺伝的要因などによっても引き起こされることがあります。

ワキガとは
一方、ワキガ(腋臭)は、主にアポクリン腺から分泌される汗が皮膚上の細菌と反応し、特有の強い臭いを発する状態を指します。アポクリン腺は脇の下、乳輪、陰部など限られた部分に存在し、その汗はエクリン腺からのものとは異なり、脂肪酸やタンパク質を多く含むため、細菌との反応が臭いの原因となります。

 

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多汗症とワキガの関連性
多汗症自体が直接ワキガを引き起こすわけではありませんが、多汗症によって脇の下などが常に湿った状態になると、アポクリン腺からの汗が皮膚上の細菌と反応しやすくなり、ワキガの臭いが強くなることがあります。つまり、多汗症がワキガの臭いを強化する一因となることがあるのです。

対策
多汗症の管理

多汗症の対策としては、抗コリン薬の使用、イオントフォレーシス(電気を使った治療法)、ボトックス注射などがあります。これらは汗の分泌を抑える効果があります。
ワキガの管理

ワキガに対しては、日々の清潔な生活習慣、殺菌作用のあるデオドラントの使用、食生活の見直し、場合によっては手術によるアポクリン腺の除去などが有効です。

多汗症とワキガはそれぞれ別の問題ですが、多汗症がワキガの臭いを強化することがあるため、両方に対する適切な対策が重要です。自己判断での過剰な対策ではなく、必要に応じて医療機関を受診することも大切です。